

LTS と選択可能なTECH ストリームリリースにより、開発サイクルの段階に応じて自分のニーズに最適なリリースを選択することが可能です。プロトタイピングの段階を過ぎたプロジェクトに着手予定のクリエイター向けに、Unity 2019.4 LTS には、安定性の高い高品質の機能が搭載されており、2 年間のサポートも付いています。このバージョンを使えば、開発やリリース中でも自信をもってプロジェクトを作成していただけます。
Unity 2019 LTS ストリームには、2019.3 TECH ストリームリリースと同じ機能が搭載されています。
2018 LTS のリリース以降、弊社は様々な改善を施して新機能を追加してきました。Unity 2019 LTS では、優れたツールや新しいエディター UI が完備されているため、アーティストやデザイナーは生産性をさらに高めることができます。正式版となった SRP(スクリプタブルレンダーパイプライン)テクノロジーによって、すべてのプラットフォームで業界最高のグラフィックスを実現していただけます。さらに、内部で Unity を最適化したことで、ランタイムでの没入型の体験やプロジェクトのイテレーションの加速の両方の側面で最高の性能を実現することに成功いたしました。

対応プラットフォーム、高性能そして、業界最高のビジュアルクオリティーすべてに対してスケーラビリティをお求めの場合は、制作に利用できるソリューションとして、ユニバーサルレンダーパイプラインをお勧めいたします。ハイエンドハードウェア(PC、コンソール、今後発売予定のハードウェア)で美しい高忠実度のグラフィックスを実現するために、HD レンダーパイプライン(HDRP)の正式版がリリースされました。これは、すでに HDRP を使って作業中のユーザーに対して安定したアップグレードパスを提供します。

Unity のデフォルトコードエディターは Visual Studio 2019 になり、IDE サポートはパッケージに移動しました。また、この LTS リリースでは、プレイヤーディーププロファイリングやコールスタックサポートなど、プロファイリング関連の機能が大幅に向上しています。Unity 2019 LTS の Burst コンパイラーはコンパイルするプラットフォームに合わせて出力を最適化するため、パフォーマンスを大きく高めることができます。Burst コンパイラー 1.3 には、ネイティブデバッグが備わり、スケーラビリティや使用性も改良されています。.NET 4.x がデフォルトのスクリプティングランタイムになり、インクリメンタルガベージコレクション によってガベージコレクションによるスパイクを最小限に抑えます。また、スクリプティングワークフローにも日々の開発の利便性を向上させる改善が加えられており、イテレーション時間を削減し、生産性を高められます。

シェーダーグラフは、視覚的にシェーダーを作成するのに利用できるソリューションです。シェーダーグラフと互換性のある Visual Effect Graph を使うと、コーディングなしで美しい VFX をリアルタイムに作成できます。Unity 2019 では、改善された新しいTerrain ツール、そして 3D モデリングとレベルデザインツールを独自にハイブリッドした ProBuilder により、Unity Editor 内でさらに多くの作業を行えるようになっています。

アイコン、フォント、そしてユーザーフィードバックシステムのアップデートにより、エディター UI のルックアンドフィールが刷新されました。Unity 2019 LTS ではエディターの明瞭性が向上されており、クリエーターがコンテンツ作成に集中しやすくなります。Unity 2018 LTS 以降、インスペクターでのプレハブアセット編集、Quick Search、プリセット、ショートカットマネージャーなど、ワークフローにさまざまな改善が加えられており、エディターでの生産性をさら高められるようになっています。Unity 2019 LTS では Asset Import Pipeline V2 を使用しており、アセット依存関係の追跡など多くの改善が施され、信頼性とパフォーマンスが高くスケーラブルなパイプラインの基礎を築き、インポート時間を大幅に短縮できるようになりました。

モバイルグラフィックスおよびパフォーマンスをプッシュすることが目的のモバイル開発者向けに、Unity 2019 LTS には、オンデマンドレンダリング、Adaptive Performance、強化された OpenGL サポートなどの改良が盛り込まれています。
2019 年、Unity は拡張現実(AR)そしてバーチャルリアリティ(VR)の開発者向けのさまざまなツールを追加し、その性能を向上させてきました。マルチプラットフォーム AR 開発用のフレームワークである AR Foundation では、アプリ一度ビルドするだけで ARKit、ARCore、Magic Leap そして HoloLens プラットフォームにデプロイできます。VR 用の HD レンダーパイプライン(HDRP)を使えば、パフォーマンスを犠牲にすることなく高忠実度を保ったまま、VR 体験をより高いレベルに押し上げることができます。
弊社は現在、認可された開発者がGoogle の Stadia クラウドゲームプラットフォーム向けのゲームを作成し、プラットフォームに載せるためのサポートを提供しております。

Unity には、ボーンベースの 2D アニメーション、タイルベースのオーガニックなワールド構築、2D 物理演算に必要な 2D 機能セットやワークフローが完備されており、あらゆるスケールとプラットフォームのプロジェクトに対応しています。

複雑なライブコンテンツを効率よく管理しましょう。新しい Addressable Asset System では、「アドレス」によってアセットを簡単にロードできる方法が提供され、コンテンツパックの作成と展開を簡略化することでアセット管理のオーバーヘッド処理も楽になります。

Visual Effect Graph では、シェーダーグラフを使用して忠実度の高いビジュアルエフェクトを作成できるようになりました。これにより、独自のピクセルシェーダーやフラグメントシェーダーを視覚的に作成し、作成したシェーダーを Visual Effect Graph で使用して外観をカスタマイズできます。

Timeline Signals を使えば、Timeline からシーン中のオブジェクトに簡単にアクセスすることができます。Timeline Signals を使用すると、関連システムに、特定のイベントに反応するタイミングを知らせることができます。たとえば、Timeline を使って作成されたカットシーンの終了時に新しいシーンをロードし、物理演算システムを有効化するタイミングなどです。

リテインドモードの API である UI ツールキット(旧 UIElements)は、エディターツールの作成に役立ちます。オブジェクトの UI ヒエラルキーをビルドし、システムにそれを最適にレンダリングさせることで、全体的なパフォーマンスを向上させることができます。ヒエラルキーとスタイリングが機能から切り離されるため、UI Builder を使用するプログラマーとアーティストはより簡単に UI のオーサリングを実行できるようになります。

Unity as a Library を使用すると、拡張現実(AR)、2D ミニゲームまたは 3D モデルなどの 3D および 2D のリアルタイムレンダリング機能など、Unity で開発した機能をネイティブモバイルアプリケーションに直接挿入できます。

AR Foundation では、Unity プラットフォームの全機能と ARKit、ARCore、Magic Leap、HoloLens の必須のコア機能を組み合わせ、一度ビルドするだけでさまざまなプラットフォームにデプロイできる優れた没入型 AR アプリケーションを制作できるようになっています。

インクリメンタルガベージコレクションでは、ガベージコレクションの処理を一度にすべて実行する代わりに、操作をいくつかのフレームに分割します。これにより、ガベージコレクションが原因による CPU 使用率のスパイクを減らすことができます。

Unity 2017 LTS または Unity 2018 LTS から Unity 2019 LTS への移行に役立つアップグレードガイドをご用意しましたので、ぜひご活用ください。依存関係の多い複雑な制作に関しては、アップグレード処理を円滑に進めていただくための Success Plans の購入をご検討ください。

Unity では、最新の LTS ストリームが最も安定した Unity のバージョンになるよう最善を尽くしています。隔週でのアップデートは、クラッシュやリグレッション、コミュニティの広範囲に影響を及ぼす問題、コンソール機向け SDK/XDK の問題のほか、多くのプロジェクトのリリースを妨げるような重要な問題に対応するためのものです。

2019.4 LTS のリリースは 2021 年の半ばまで隔週で修正を行い、その後は 2022 年の半ばまで毎月更新を予定しております。
現在、Unity 2018.4 は最新版の LTS ではないため、2021 年春のサポートサイクルの終了まで、毎月 1 回のアップデートを予定しております。
特定の Unity LTS リリースをお探しの方に、すべての LTS リリースを ひとつのシンプルなアーカイブページにまとめました。または、RSS フィードを購読しておけば、リリースと同時に最新の LTS にアクセスできます。