![case-study-iti-golf-nest](/_next/image?url=https%3A%2F%2Fcdn.bfldr.com%2FS5BC9Y64%2Fat%2Fk6fjk5g5t4qj854s66kw7fk%2Fgolf-nest_header_image.png%3Fauto%3Dwebp&w=3840&q=75)
ITIは、2012年に設立され1,000以上ものゲームを開発している日本のアプリデベロッパーです。
開発したアプリのうち、少なくとも100タイトルは日本のAppstoreでも上位を獲得しています
課題
ここ最近日本のゲームデベロッパーの間でも、今までにないほど積極的に広告収益化ソリューションが導入されています。従来の課金を中心としたエコシステムから、ユーザーがより広告に接触しやすい環境へ移行する転機となっています。すなわち、広告収益は事業の成長やスケールにとって重要であると認められ、市場が広告収益の真のポテンシャルを理解しはじめたともいえるでしょう。
ITIは昨年までにリリースしたほとんどのタイトルは国内市場向けのアプリであり、2018年後半にグローバル市場向けのMr.Go Homeをリリースしましたが、そこまで大きなヒットになりませんでした。
解決策
2019年6月に、ironSourceメディエーションプラットフォームを実装し、Golf Nestをグローバル市場にてリリースしました。リリース1週間後に蓄積されたデータを分析し、ROAS目標を定め、ironSourceのROASオプティマイザーの使用を開始しました。ROASオプティマイザーとは、ironSourceメディエーションプラットフォームで取得できるユーザー単位の広告収益データを利用し、設定した広告収益のROAS目標に対し、広告配信先のアプリごとに単価を自動最適化する機能です。ROASオプティマイザーによって獲得単価が最適化され、IPM (1,000インプレッションあたりの獲得数)も49と、非常に高い数値を得ることができました。このため、次の施策としてクリエイティブの最適化を実施しました。
“ironSourceのROASオプティマイザーを使い始めてすぐに、獲得ボリュームが倍増しました。いまでは、全てのキャンペーンにてオプティマイザーをデフォルトで使用しています。”
- Kosei Saegusa氏, ITI社
クリエイティブにおいては、インタラクティブエンドカードにおける広告クリエイティブ内データを活用し、より獲得効率の良いクリエイティブの制作を推し進めました。また、ウォーターフォールについても、各アドネットワークのパフォーマンスを細かく分析し、各アドネットワークのパフォーマンスが最大化されるように最適化を実施しました。
結果
以下のグラフが示す通り、広告収益をメインとするゲームにおいて、ARPUはユーザーごとに大きく変動します。そのため、ユーザーごとのARPUを正確に理解した上でユーザー獲得を行う必要があります。ITIはironSourceメディエーションプラットフォームで提供しているユーザーアドレベニュー機能により、ユーザーや獲得先アプリごとのLTVを正確に把握することができました。
これらのデータを活用してユーザーごとの実際のARPUに応じて、デイリーで全配信先アプリの単価を最適化することにより、一定の費用対効果を維持しつつ大きくスケールすることができました。
![ltv graph](/_next/image?url=https%3A%2F%2Fcdn.bfldr.com%2FS5BC9Y64%2Fat%2Fcm274xnjkh34xc9knj2wcj5z%2Fgolf-nest_-graph__1.png%3Fauto%3Dwebp&w=3840&q=75)
![graph bid distribution](/_next/image?url=https%3A%2F%2Fcdn.bfldr.com%2FS5BC9Y64%2Fat%2Fk68bn3j5vh3j3v6xsj5xnm%2Fgolf-nest_-graph__1-1.png%3Fauto%3Dwebp&w=3840&q=75)
ironSourceアドネットワーク経由でGolf Nest全体の2/3のインストールを獲得しました。今日現在までにGolf Nestは150万ダウンロードを獲得し、DAUは22万人に達しています。
ITIの収めた成功において、ROASオプティマイザーは非常に大きな役割を担っていました。オプティマイザーにより、実際の広告収益ROASに応じて、何千にもおよぶ配信先アプリごとの単価最適化プロセスを自動化できただけでなく、オプティマイザーのアルゴリズムにより正確な最適化を実施することができました。これにより、ROAS目標を達成しつつ、最大限まで獲得ボリュームを伸ばすことができただけでなく、毎日数時間かかる手動の作業を省くことができました。以下のグラフが示す通り、ITIは毎日、すべての配信先アプリに対して、幅広く入札単価を最適化しています。
ROASオプティマイザーの使用開始後1週間にて、キャンペーンのIPMは49に到達しました。その後、クリエイティブにおいてインタラクティブエンドカードの使用を開始し、クリエイティブ内のデータを活用しながらクリエイティブの最適化を行い獲得ボリュームをスケールさせていきました。獲得ボリュームをスケールさせつつも、キャンペーンのIPMは42と好調を維持することができました。同時にメディエーションにおけるウォーターフォールについても、各アドネットワークのパフォーマンスが最大化されるよう細かい最適化を実施しました。
ironSourceでのソフトローンチ
ROASオプティマイザーの使用前に、ITIはironSource経由でソフトローンチも行っています。はじめにTier3の国においてテストを実施し、非常に良いパフォーマンスが得られたため、Tier1の国々においてローンチしました。
ローンチから2ヶ月以内である6月26日には、US AppstoreのゲームカテゴリにおいてTop10, アクションカテゴリではTop2、パズルカテゴリではTop6を獲得することができました。ユーザー獲得においては、全体の2/3をironSource経由で獲得しました。Golf Nestは今日現在までに150万ダウンロードを獲得し、DAUも22万人に達しています。