Unity 2019.2 リリース

グラフィックスに関わる新機能とアップデート

このリリースには、Visual Effect Graph やシェーダーグラフなど、アーティスト向けツールに対するパフォーマンスとワークフローを改善する数多くのアップデートがあります。また、ライティングと共にスクリプタブルレンダーパイプライン(HDRP と LWRP)もアップデートしました。

新機能

グラフィックスに関わるいくつかの重要なアップデートの概要を紹介します。完全な詳細については、リリースノートを確認してください。

HD レンダーパイプラインのアップデート

HD レンダーパイプライン(HDRP)に Arbitrary Output Variables(AOV)API が追加されました。これにより、マテリアルのプロパティのみ、ライティングのみ、デプスバッファー、およびその他のパスをシーンから出力できます。この API は Recorder で使用され、HDRP でレンダリングするために特定の出力を簡単にエクスポートできます。

また、動的解像度が追加され、ハードウェアが動的解像度に対応することで、その世界がレンダリングされている解像度に合わせて解像度をスケーリングできます。これにより、ソフトウェアが動的解像度に対応している場合と比較して、パフォーマンスが改善されています。

MatCap デバッグビューモードがシンプルな環境テクスチャーを使用したマテリアルとライティングのオブジェクトに置き換わります。このモードは、シーンのライティングをセットアップすることなく、ナビゲーションとシーンの感触を得るのに便利です。たとえば、洞窟の中などの暗い領域を編集している場合、このモードでないとライティングが暗い中でのナビゲーションは困難です。

新しいアンビエントオクルージョンエフェクトは、特に小さなディテールにおいて良好なパフォーマンスを実現しつつ画質を高める、スクリーンスペースアルゴリズムです。プロジェクトに対して最適なパフォーマンス/画質設定をセットアップするための複数のオプションが用意されています。

最後に、Windows 10 デバイスと Direct3D11 デバイスの VR プロジェクト(プレビュー版)に対応するようになりました。

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HDRP の VR プロジェクトに関わるアップデート

HDRP では、VR シングルパスインスタンシングを使用した Windows 10 と Direct3D11 の VR プロジェクト(プレビュー版)に対応するようになりました。

パフォーマンス上、シングルパスインスタンシングが推奨されます。VR プロジェクトは、ボリューメトリック、スクリーンスペースリフレクション、デカール、ディファードレンダリングを含めたあらゆる HDRP エフェクトに対応します。VR ダブルワイドモードは HDRP から削除されています。

 

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HDRP のシェーダーグラフに関わるアップデート

シェーダーグラフで、レンダーの状態をマテリアルで確認できるようになりました。これはマテリアルにあったレンダーの状態を複製するため、同じシェーダーグラフを使用してマテリアルが不透明であるか透明であるかを選択できるようになりました。以前は、バリエーションを作成するにはグラフのコピーを作成する必要がありました。

これにより、マテリアルレベルでより制御できるようになるため、グラフの順列をそれほど作成する必要はありません。また、透明なマテリアルの ZTest、ZWrite、およびカルモードをより詳細に制御できます。これは、壁の背後にオブジェクトを表示するようなエフェクトを作成するときに便利です。他にも、髪の毛、布地、デカールのマスターノードのサンプルも追加しました。

なお、パッケージマネージャーの HDRP ページで、シェーダーグラフのサンプルをインポートしてサンプルシーンで髪の毛、布地、デカールのマスターノードを使用する一般的な方法を確認できます。

アップグレードガイド

シャドウレイヤー

ライトレイヤーシステムのシャドウレイヤーのオプションにより、ライティングから影を切り離すことができます。視覚的にはライトが照らされない場合でもゲームオブジェクトが影を差し込むようにするには、この機能をシャドウマップの設定でオンにします。その逆の場合はオフにします。また、シャドウの着色により影の色を変更するなど、アーティストとして自由にカスタマイズできます。

発光デカールに対する前露光により、HDRP がデカールの発光部分をどれくらい露出したいか、およびカメラが持つ露出のエフェクトがどれくらいであるかを制御できます。これは HDRP の lit シェーダーと似ています。

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ライティングに関わるアップデート

ライトマップのノイズ除去が、GPU のメーカーに関係なく、全エディタープラットフォームで機能するようになりました。また、ベイキングの設定方法を根本的に変更し、プローブリットであるかライトマップされているかに関係なく、あらゆるオブジェクトがグローバルイルミネーションのベイクのコントリビューターになります。これがプローブのワークフローに対して新しい可能性を切り開き、Unity では今後も改善を続ける予定です。さらに、このリリースでは、特に GPU ライトマッパーを使用したライティングのイテレーションにかかる時間が大幅に短縮されています。

また、ライトマッピングで、新しいクロスプラットフォームの AI ベースのノイズ除去フィルター Intel Open Image Denoise ライブラリに対応するようになりました。Unity では、これを使用してライトマップでポストプロセッシングを行うことで、ライトマッピングワークフローとライトマップの品質が改善されます。これにより、滑らかでノイズのないライトマップが、はるかに少ないサンプル数で生成されます。詳細については、これについて取り上げた Unity GDC 2019 の講演をご覧ください。

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LWRP の新しい 2D Lights と 2D Pixel Perfect

ライトウェイトレンダーパイプライン(LWRP)がアップデートされて実験段階の 2D Renderer になり、2D Pixel Perfect と 2D Lights が追加されました。

新しい 2D Lights を使用すると、3D ライトやカスタムシェーダーを使用することなく、2D のプロジェクトでビジュアルを直接的かつ簡単に強化できます。

新しい 2D Sprite-lit マテリアルを使用すると、スプライトに補助的なテクスチャー(法線マップ)を追加し、ライト条件に対してより現実感のある反応を示すようになります。補助的なテクスチャーはスプライトレンダラーと連動するようになり、今年の後半に登場予定の Sprite Shape とタイルマップレンダラーに対応します。

ポイントライト、スプライトベースのライト、パラメトリック、グローバル、自由形状のライトなどの各種ライトを利用できます。ライトの色、輝度、減衰、ブレンディングエフェクトなど、簡単に設定できるパラメーターが用意されています。

2D ライティングの詳細については、GDC 2019 の 2D ライティングに関する講演から学ぶことができます。

フォーラムでより詳しく学ぶ

プローブリット GI コントリビューター

Unity では「Lightmap Static」のオブジェクトを指す用語を変更し、「Contribute GI」になりました。メッシュレンダラー、スキンメッシュレンダラー、テレインの新しいドロップダウンメニューでは、オブジェクトが GI をライトマップから取得するか、ライトプローブから取得するかを選択できます。

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ライトマップ用 NVIDIA OptiX AI Denoiser のアップグレード

NVIDIA OptiX AI Denoiser は、最大で 10 倍高速化されたノイズのないライトマップを提供します。アップデートされたバージョンでは、アーティストにとってより簡単でより直観的なワークフローとより高速なイテレーションを実現しています。さらに、パフォーマンスが改善され、メモリ使用量が減っており、NVIDIA Turing GPU に対応しています。

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Intel® Open Image Denoise

Intel® Open Image Denoise を追加しました。これにより、すべてのエディタープラットフォームで短時間でのイテレーションを実現しています。また、オフラインレンダリングからの多重重点的サンプリングなど、ベイキングのイテレーション速度を改善する洗練されたサンプリングメソッドを追加しました。これにより、HDRI 環境を使用するときにクリーンなベイクが可能になります。これでアーティスト用の追加のオプションにより必要なライトマップの数を指定できるため、ライトマップレイアウトをより制御できるようになりました。

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Visual Effect Graph

複雑なグラフをより整理するために、Visual Effect Graph にサブグラフを追加しました。ブロックやオペレーターでサブグラフを共有、結合、再利用可能なほか、VFX 内に完全な VFX を組み込むこともできます。

さらに、Visual Effect Graph の HDRP との統合が改善されており、HDRP はデフォルトでそれを取り込むようにもなりました。HDRP 固有の新機能は、レンダーキューの選択、露出制御、歪みの出力です。

また、アルファテクスチャーのグラデーションマッピング、エフェクト最適化のための新しいプリミティブ(三角形、八角形)、モーションベクターマップによるフリップブック補間などの新しいレンダリング機能を追加しました。

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シェーダーグラフの改良

カラーモードでは、グラフのノードに色を表示したりその色を変更したりすることで、読みやすさを改善できます。これは、特に大きなグラフの場合に、各種ノードやノードの接続を特定するのに便利です。

プレシジョンモードでは、使用する GPU メモリを減らすようにノードを設定できます。さまざまなプラットフォームにおけるパフォーマンスを改善するのに役立ちます。また、精度と GPU メモリの使用量のバランスを取ることができます。

ライトウェイトレンダーパイプライン(LWRP)の新しい 2D Renderer に加えて、LWRP: Sprite Lit と Sprite Unlit 内の 2D スプライトによって使用されるマテリアルに対して 2D シェーダーを作成するシェーダーグラフで、2 つのマスターノードが利用できるようになりました。シェーダーグラフを利用すると、2D シェーダーを視覚的に作成して 2D プロジェクトを改良できます。

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GPU ライトマッパーの改良

このリリースでは、CPU ライトマッパーとの機能のバランスを取るために、GPU ライトマッパー(プレビュー版)に重要な変更が加えられました。 

新機能は次のとおりです。 

  • 環境ライティングの多重重点的サンプリングに対応。
  • NVIDIA OptiX Denoiser に対応。
  • ビューの優先順位付けや低占有率のライトマップを使用するときのサンプリングのパフォーマンスを改善。
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