AI モデルの改良による Unity Muse のテクスチャ品質向上

Unite 2023 で、当社は Unity エディターでより簡単に検討、アイデア発想、イテレーションを行うための機能スイートである、Unity Muse を公開しました。その機能の 1 つに Texture があります。Muse の Texture を使えば、自然言語やビジュアル入力から PBR 対応マテリアルを生成して、プロジェクト内のサーフェスやオブジェクトに直接適用することができます。

当社のブログ「Unity の責任ある AI とモデルトレーニングの強化」では、出力内容が使用に適したものかつ著作権を尊重するものであることを確保するために、どのように責任を持って Muse のテクスチャ基礎モデルである Photo-Real-Unity-Texture-1 を構築およびトレーニングしたかについて共有しました。具体的には、Unity が所有またはライセンス供与されている独自のデータでゼロからトレーニングされた特注の拡散モデルのパイオニアであることを詳述しました。
当社は、クリエイターのために責任を持って AI を構築することを約束し続け、現在は、次世代モデルの Photo-Real-Unity-Texture-2 のリリースを予定しています。

当社のモデルの最新バージョンでは、ゲームで頻繁に使用されるマテリアルタイプの改良に焦点を当てました。木材、ブロック、コンクリート、革、金属、砂利、土、その他多くのマテリアルが大幅に改善されました。また、プロンプトベースの色の一貫性も改善され、Muse Texture パッケージの次のリリースでは、特定の色とパターンの同時選択機能が含まれます。
さらに、ハイトマップの作成においても、大幅な改善が行われました。ハイトマップはデフォルトで 16 ビットになり、多くのケースで抽象的なコンセプトに対して現実味のあるマップを生成する能力が格段に向上しました。
Photo-Real-Unity-Texture-2 が Unity Muse に実装され、すべての Muse ユーザーがこれらの改良されたテクスチャを使用できるようになりました。
これらの横並びの比較は、Photo-Real-Unity-Texture 1 と Photo-Real-Unity Texture 2 の品質の差を示しています。
左側の画像が以前のモデルのもので、右側の画像が新しいモデルのものです。









深度は、ライトとの高品質のインタラクションを可能にする重要な要素です。この横並びの比較は、Photo-Real-Unity-Texture-1 と Photo-Real-Unity-Texture-2 のハイトマップと法線の品質の差を示しています。
左側の画像が以前のモデルのもので、右側の画像が新しいモデルのものです。




当社は、可能な限り最も責任のある方法で Muse Texture の出力品質を改良し続けます。現在のロードマップにおける、その他の改良対象の機能としては、エディター統合、アート面の制御、教育やオンボーディング用のより優れたツールの実装などがあります。
エディター統合
皆さんから、エディターワークフローへの Muse Texture の統合を強化することは、成功する上で非常に重要だという声をいただきました。当社はこれを継続して行い、クイックシーン内バリエーションなどの新機能や、マテリアルマップを他のシェーダーに簡単に取り込める機能などを通して、可能な限りシームレスな体験を実現することを目指しています。
アート面の制御
今後も継続してモデルの改良を行っていく一方で、多くの方が目標の結果を達成するために、アート面の制御を望んでおり、必要としていることが分かりました。アート面の制御を向上させる追加機能は、ビジョンをより迅速かつ容易に実現します。カラー調整や一貫性のさらなる改良、写真やリファレンス画像をマテリアルに変換する機能、そしてリファレンスアセットを使用したテクスチャの様式化を調整する機能の追加などを予定しています。
教育とオンボーディング
生成 AI は、新しいテクノロジーです。当社は、皆さんがツールの機能を活用し、より柔軟にアート面の制御を行えるよう、オンボーディングおよび学習マテリアルの改良に集中的に取り組みます。可能な限り迅速に結果を出せるよう、学習ジャーニーを短縮することに焦点を当てていきます。
まずは Unity Muse を 15 日間無料で試して、Unity エディターでの AI 機能を利用した素早いプロトタイプ作成を体験しましょう。ご質問がある場合は、AI FAQ をご確認いただくか、Unity Muse の専用 Discussions で直接お話しいただけます。