プレハブワークフローの改善

Unity 2018.3 では、Nested Prefabs、Prefab Variants、Prefab モードを含むプレハブワークフローの改善を導入しています。

ワークフローの改善

Unity 2018.3 に導入された新しいプレハブワークフローは、詳細なレベルでプレハブを分割することができます。その結果、柔軟性と生産性が向上し、時間を浪費するばかりのエラーの心配をせずに安心して作業することができます。

今回導入されたプレハブの改善は、150 を超える企業の顧客、多くのインタビュー、利便性に関する複数回のテスト、2つのゲームジャムなどで行なわれた調査に基づいています。目標はただネスティングのサポートを実装するだけではなく、プレハブの核となるワークフローを見なおし、チームの各メンバーが同時に自信を持って、なおかつ効率的にプレハブの編集を行えるようにすることです。

ネスティング

柔軟性の向上

以前ならビルのような大きなプレハブを作るか、それとももっと小さな家具のようなプレハブを作るかのどちらかしかできず、両方とも選ぶことはできませんでした。

現在は Nested Prefabs の機能を利用して、複数の家具のプレハブが収まった小さな部屋のプレハブをいくつも集めて大きなビルのプレハブを作ることが可能になりました。

生産性の向上

チームの大小に関係なく次のようなことができます:

  • プレハブを複数のエンティティに分割して効率を高める
  • 大小に関係なく、すべてのコンテンツを再利用できる
  • コンテンツの異なる部分に対して同時に作業ができる

Prefab Variants

柔軟性が効率を高める

初期設定ではプレハブバリアントは、元のプレハブのオブジェクトとプロパティを継承していますが、その一方で、プロパティのオーバーライドやコンポーネントあるいは GameObjects の追加も可能です。これはオブジェクト指向のプログラミングに特徴的なコンセプトに似ています。

たとえば、ドアのプレハブを例に取ると、最初にそのプレハブのバリアントを作り、次にそれに異なるメッシュやマテリアルを割り当てることによって、古びて壊れているような見た目にすることができます。元のプレハブに加えた変更はバリアントにも反映され、したがって、元のプレハブを変えることによって両方のドアに対するコライダーのサイズを簡単に調整することができます。

Prefab モード

時間の浪費となるミスを避ける

新しいワークフローの土台となる Prefab モードでは、プレハブの編集を個別に行うことができます。

シーン内でインスタンス化したり既存のインスタンスを編集することなしに、プレハブアセット全体を編集できることによって、適用すべきでないシーン内で間違ってオーバーライドを適用してしまうというようなミスを避けることができます。インスタンスとアセットを別個のものとして編集できるため、自信を持って変更することができます。

舞台裏のストーリーについて

Unity R & D チームの Nikoline Høgh と Stine Kjærbøll が行った発見の旅をたどりましょう。ふたりは ユーザーテストを行い、150 名のユーザーに直接会って調査や話し合いを行った結果、貴重な見識を得ることができ、プレハブワークフローの根本的な改善につながりました。

さっそく始めよう!

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